『カルテット』

画像ダスティン・ホフマン初監督作品。

先日「徹子の部屋」に2日連続で出演していた。

宣伝のために来日したダスティン・ホフマンのすごさか、ミニシアターではあるけれど満席だった。パイプ椅子を20くらい出していた。2回目をみたのだけれど、3回目まで満席だった。

さすが!ダスティン・ホフマン。

ダスティン・ホフマンは低予算だったと話していたけれど、次回作にはスポンサー?がつくでしょう。

王道のような先が読める作品だけれど、それを越えて余りある格調の高さ、佳作でした。

日本なら眉をひそめられそうなユーモアで散りばめられ、笑いながらみた。


画像英国の美しい田園風景の中に建つ〈音楽の館〉

引退した音楽家達のホーム、〈ビーチャーム・ハウス〉では、近く開かれる重要なコンサートの準備に追われていた。そこで穏やかに余生を送るレジー、シシー、ウィルフ。ところが、昔、野心とエゴでみんなを傷つけて去っていったカルテット(四重奏)仲間で、大スターのジーンが新たな入居者としてやってきた。しかも、レジーとジーンはかつて”9時間だけ”夫婦だった。コンサートが成功しなければホーム閉鎖という危機を迎え、誰もが伝説のカルテット復活に期待を寄せるが、過去の栄光に縛られたジーンは歌を封印・・・・

果たして伝説のカルテットは再結成なるか・・・

ダスティン・ホフマンのインタビューより

 やりたいことを実現するには
 40年以上かかると
 いわれたことがあるけれど
 僕の場合はそれが現実になったんだ。

いつか良い脚本と出あえたら、演出する側にまわりたいと思っていたんだ。そんな話を仲の良い撮影監督としていて、彼がこの作品のことを教えてくれたんだ。

初めてこの脚本を読んだ時、機内だということも忘れて泣いてしまってね。隣にいた妻が普段泣いたりしない私をみて驚いて「どうしたの?」と聞いてきたんだ。私は即答したよ。「この作品は私がやらなきゃいけないね!」と。

年をとることは面白くないと誰かが言っていたけれど、私は年をとると身体にボロはでてくるけれど、精神派より一層広がりを持てると感じているんだ。私自身もう75歳になり、携帯を障っていたらうっかり自分撮りになってしまって「この爺さん誰だ?」と自分の顔に驚くことがよくある(笑)でも自分の決意次第で成長できることはまだまだあって、人に対して与えられるものもあると信じている。

この作品は、年を重ねることについての普遍的なテーマを、ユーモアをまじえつつ、明るく描けるところがとても魅力的だと思ったんだ。さらに音楽にも溢れている作品だしね。急いで「私にやらせてほしい!」とプロデューサーに連絡したよ。「考えてみます」と言われてすぐには仕事をもらえなかったけどね(笑)

でも、監督に挑戦できることになって、私は自分がこの45年間カメラの前でどれだけ無知だったかを思い知らされたよ。機材についてのなんの知識もなく、周りのスタッフの細やかな気遣いや努力も理解しきれていなかったなと改めて認識したんだ。

でも本当に楽しくて幸せな時間だった。素晴らしいキャストたちに囲まれ、マギーなんて伝説的な女優だし、トム・コートネイもビリー・コノリーもポーリーン・コリンズもマイケル・ガンボンも文句なしに素晴らしい俳優だ!

そんな彼らに「今回は役を演じないでほしい」と頼んだんだ。登場人物たちは、彼ら自身であり、私でもある。だから、演じるのではなく、各々が持っている年をとることへの感情や仕事に対しての想いをこの映画の中で見せてほしかったんだ。

他のビーチャムハウスの住人たちについても、俳優が音楽家を演じるのではなく、本物が欲しかった。演技の経験がない人には、それこそ私の出番だよ!!音楽を職業にしてきた人たちだからこそ持っている精神をこの映画に吹き込んでほしかったんだ。

それを成し得たのは、幸運だったと思う。是非、たくさんの人に楽しんで観てほしい。

             本編を彩る名曲の数々

         ♪《椿姫》より「乾杯の歌」  ヴェルディ
           ♪《リゴレット》より「女心の歌」 
       「慕わしき御名」「美しい恋の乙女よ」 ヴェルディ
    ♪《トスカ》より「歌に生き、恋に生き」  プッチーニ
             ♪《セビリアの理髪師》より三重唱
           「ああ!なんと意外な展開でしょう!」 ロッシーニ
       ♪《動物の謝肉祭》より「白鳥」  サン=サーンス
          ♪トッカータとフーガ ニ短調   バッハ
               ♪メヌエット ボッケリーニ
            ♪交響曲第100番「軍隊」  ハイドン

        ♪弦楽四重奏曲第78番「日の出」   ハイドン


☆音楽家のために憩いの家
「ビーチャムハウス」のモデルとなった、ヴェルディが晩年に私財を投じてミラノに建てた現存する”引退した音楽家のためのホーム”。彼はこのホームを自身の【最高傑作】と呼んだ。

運営は、ヴェルディ死後の1902年から。入居には「プロの音楽家として活動していた人」などといった条件があるが、これまでの入居者は1000人を超え、現在も50人以上が暮らしている。

住人による楽器や声楽の教室、コンサートなども行われており、音楽が溢れるホームとなっている。

中庭にはヴェルディの墓もあり、一般開放もされている。

ドキュメント映画「トスカの接吻」(84/ダニエル=シュミット監督)の舞台にもなっている。





この記事へのコメント

リカステ
2013年04月25日 10:48
素敵な映画の紹介ありがとうございま~す。 そういえば・・と徹子の部屋のことを思い出しましたが内容は知らず映画のことも知りませんでした。映画館ともずいぶんご無沙汰ですが是非見たいです。 音楽溢れる映画が好きです。
前回の「リンカーン」も見たいです。 これからもアールグレイさんお薦めの映画の話題楽しみにしております。
2013年04月26日 09:20
リカステさんへ
(*^_^*)
見ていただき、ありがとうございます。この映画はオススメです。
映画が好きでしたが、わざわざ札幌まで観に行くことが億劫になりました。でも映画館で観ると、テンションが上がります!ョ。
「リンカーン」は初めの場面はよく解らなくて難しかったのですが、その後の展開はわかりました。
6月は、「8月の鯨」を観ます。この歳になって、”一番”というのは大人げないようにも思うのですが、一番好きな映画です。ブログのURLにも使っています(*^_^*)

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